終活という言葉を一度は聞いたことのある人も、実際具体的にはどのような活動をしているのか、自分には果たして必要な活動なのか?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
終活とは、人生の終わりを見越して行う活動で、これまでの人生を振り返ると共に、ここから先の生活をより充実させるための前向きな活動のことです。
具体的には、財産整理をしたり相続について意思を明確しておく、身のまわりの整理や葬儀、お墓の準備などをしておく、というようなものがあります。終活の内容はそれぞれの想いによってさまざまです。自分は何をしておけば良いのかと、不安になることもあるかもしれませんね。
そんな時におすすめなのが、必要な情報を家族などにメッセージとして書き残しておける「エンディングノート」の作成です。エンディングノートは、思い立った時に誰でもすぐに取りかかれる代表的な終活の活動のひとつです。
今回の記事では、エンディングノートを自作をする取り組みについてご紹介していきたいと思います。
終活とエンディングノートの役割とは?
終活という言葉をテレビやインターネットなどで見かける機会も増え、その活動を取り入れる人も随分と増えてきたように思います。終活は、死後のための準備をする活動と思われがちですが、それだけではなく、これからの人生をよりよく生きるために人生を振り返り、整理するという前向きな意味もあります。
死後のための準備と聞くと、考えたくない、口に出すと縁起が悪い気がすると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、終活とは決して後ろ向きなものではなく、ポジティブな活動なのです。
終活の活動の内容は、葬儀やお墓の要望、介護や終末医療について、そして財産の整理や遺産相続についてなど多岐に渡ります。
その他に、これまでにやり残してきたこと、ここから叶えていきたい夢などに向かって、それを達成するために何をすれば良いのか?と考えるきっかけとする方もいます。毎日の生活の中に生きがいや達成感を見つけ、充実した日々を過ごすための活動と捉えてもいいのです。
具体的な内容をいくつかご紹介します。
・断捨離、荷物の整理
・終末医療や介護の意思表示
・財産の整理や遺産相続についての意思表示をしておく
・葬儀や供養の希望をまとめる
・老後のための資金確保や支出の見直し、終の住処について検討する
・友人、知人の交友関係についてまとめておく
・趣味や旅行など、老後にやりたいことを書き出す
などがあります。
終活を始めてみようと思っても、人生を整理すると言われると、必要ないと思ったものをどんどん捨てるイメージで、思い出も一緒に無くなってしまう様に感て不安に思ったり寂しく感じるかもしれません。そんな時、ひとつの指針としてガイドラインとなるのが、「エンディングノート」です。
エンディングノートとはこれまでの人生について、この先の人生について、家族や友人、周囲の人に伝えておきたいことを書き留めておくノートです。自分が人生の終末にさしかかったとき、家族や周囲の人に伝えておくことを事前に用意しておくことで、周囲の人の負担を減らす役割をしてくれるのです。
エンディングノートの作成方法
エンディングノートの作成については、こうしなければならない、という決まりは特にありません。
まず作成方法についてですが、お気に入りのノートを使っても、市販のエンディングノートを使っても、また気軽に加筆修正ができるようにスマホやパソコンを使って作成するのもおすすめです。
エンディングノートは、一度作成したらおしまい、ではなく、定期的に内容の見直しをしていただきたいものです。そのため、自身にとって一番取り組みやすく、気軽に行なえる方法を選択するのが、長続きする秘訣かもしれません。
・市販のエンディングノート
エンディングノート専用して市販されているものは、問題集のように項目や解説が書かれており、それについての
アンサーを埋めていく形式となっていたりするので、それに沿って進めば必要事項についての一覧が作成できる
点がメリットです。
しかし人によっては必要のない項目があったり、多くのことを書きたい項目でもスペースが限られていたりする
と、書ききれない場合もあるかもしれません。
・自作のエンディングノート
まっさらのノートを自分で選び一からエンディングノートを自作する場合は、ノートの種類や項目、書き方など
全て自分で自由に決めることができます。その分、作成するのには少し労力や工夫が必要になるかもしれません
が、自分の想いが詰まったこだわりの1冊となることでしょう。
写真や切り抜きなどを貼って、スクラップブックのようにすると、作成していても気持ちが上がる終活になり
そうですね。
・スマホやパソコンで作成する
スマホやパソコンを使うメリットは、手書きに比べて記入するのが楽で修正なども簡単に行なえることです。
最近ではスマホを常に持ち歩くのが日常となっている方も多いので、出先で思い立った時に記入してみたり、
スマホで撮影した写真などを挿入して作成することも簡単にできます。
ただしアプリなどを使って作成する場合は、パスワードを忘れないようにしたり、保存先を確認しておくことも
大切です。
エンディングノートの内容は残された家族にも関わってくる項目も多いと言えます。
そのため、作成する時には家族と情報を共有しながら内容を決めて進めていくと、よりスムーズにエンディングノート作りが進むかもしれません。
エンディングノートを完成させるには、毎日の生活を過ごす中で項目と内容を埋めていくことになるでしょう。
そのために、ノートが形になるまでにはある程度の時間が必要です。日頃から家族と情報を共有しておけると、いざという時にもエンディングノートの存在を認識してもらえているので安心です。
またひとつ大切なのが、エンディングノートには法的な効力はないと言うことです。
エンディングノートに書かれていることは、あくまでもその人の希望や要望ということになります。それが、家族にとっては故人の気持ちを知るための大切な手がかりとなることも多いので、準備をしておけると安心なのです。
しかし、お金が絡む財産の相続のこととなるとエンディングノートでは役割は果たさないかもしれません。遺産相続というと、少額だとしてもどうしても家族や親族間で争いを生む可能性があります。そんな時に、法的効力のないエンディングノートだと、故人が考えていた様に遺産を分配することができない可能性が出てくるのです。
そのため、遺産相続については遺言書を作成し残しておくことが、家族や親族間で不要な争いを引き起こさないための一番の近道と言えるでしょう。
まとめ
エンディングノートに沿って少しずつ身辺整理ができると気持ちも前向きになったり、その先の自身の人生を楽しもうと思えるきっかけや手助けとなるかもしれません。まずは、軽い気持ちでノートを準備をして、自分が思いつく項目が少しずつ埋めていけると、終活を始める良いきっかけとなるかもしれません。
人生の終末について考え記すためのノートですが、より楽しい充実した人生を送るためのノートだと思うと、気持ちも軽くなり筆も進むかもしれませんね。
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