人生100年時代と言われる現代。仕事を定年退職したり、子供が独立して手を離れたりすると、これから先の自分の第二の人生について考える方もいらっしゃるでしょう。最期まで自分らしい人生を、と取り組む方が増えている活動が終活です。
終活と一言で言われても、実際には何をすれば良いのかと不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。終活は、決して難しいことではありません。これまでの自身の人生を振り返るとと共に、いつか来る死というものを意識しつつ、これから先の人生をより楽しいものにするために行う前向きな活動です。
具体的にどんなことをすれば良いのかという内容も、それぞれの想いによって多岐に渡ります。
終活を始めるきっかけとしておすすめなのが、エンディグノートを作成してみることです。エンディグノートに自分の考えや想いを書くことで、必然的に準備をしておきたいこと、これから取り組みたいことなどがみえてくるかもしれません。

今回の記事では、終活の必要性と共にエンディグノートの書き方についてご紹介していきます。

終活の必要性とは?

終活という言葉を耳にするようになってから、随分と経ちますが、この言葉はいつどのようにして生まれたのでしょうか?
「終活」という言葉自体はマスメディアがつくった造語ですが、ここまで世の中に浸透し誰しもが聞いたことのある言葉として成長を遂げたには、それなりの理由があるでしょう。
終活という言葉が使われるようになった頃から、供養方法などを取り上げる記事などは特段珍しいものではなかったと思います。しかし、自身の死を意識して、それに対する活動を一言で分かりやすく捉えたのが『終活』という言葉だったのでしょう。
それまでは口にすることさえもタブー視されることも多かった、死に関連したり付随する行動を「残りの人生をより有意義に楽しく生きるための活動」とポジティブに捉えて提唱したことなどが、多くの人に受け入れられる要因になったのではないでしょうか。

またさらに大きく広がった理由の一つとして、平均寿命の上昇や人々の多様化ということが挙げられるのではないでしょうか?
少子化や核家族化といった家族の多様化というものに加え、熟年離婚やおひとりさま、晩婚化などライフスタイルも自分らしい選択を、考える人も増えているようです。
昔は親の介護や死後のさまざまな手配などを家族や兄弟、親戚などで分担して協力することも可能でしたが、少子化や核家族化の影響により労力を分担できず、ひとりひとりへの負担が大きくのしかかるなど、ひとびとを取り巻く環境も変化していると言えます。

頼れる家族がいない、残される家族の負担を少しでも減らしておきたいという気持ちが、終活の促進に繋がった要因のひとつなのではないでしょうか。
終活という言葉が生まれ10年以上経った今、終活を推奨しサポートをする自治体も増え、より一層終活についての仕組みや取組みも充実しています。
これだけ活発に成長を遂げてきた背景には、多くの人が「終活」について大きな関心を持っていることがうかがえます。

終活の活動は、人生のしめくくりとしてその余生を充実させることはもちろん、自分の亡くなった後に家族が様々なことで困らないように、自分の遺志を伝えるという意味でも終活は大きな役割を持ちます。自身の想いを伝えるだけではなく、手続き関連の情報などを遺族に分かりやすく伝え、負担を軽減することにも一役買ってくれることでしょう。

エンディングノートの活用方法

終活を始めてみようと思った方は、まずエンディングノートを準備してみると活動の内容が整理できるかもしれません。
エンディングノートは、自身の最期を意識した時、残された家族に伝えておきたいことや残りの人生をどう自分らしく楽しいものにするかを洗い出す役割をします。
例えば、葬儀や供養に関する希望や要望、遺産相続について、終末医療への考え方、この先に自分がやっておきたいこと、家族への感謝の気持ちなど、ご自身が自由に記載をしておくノートなのです。

エンディングノートには、書式やノートの種類などの制約もありませんので、お気に入りのノートやパソコンを使うのも自由ですし、市販のエンディングノートを選ぶと、項目ごとに記載がしやすいものもあり、気軽に始められるかもしれません。
大切なのは、ご自身ができるだけ長く続けることができ、前向きになれることでしょう。明るい気持ちで取り組めるよう、一番やりやすい方法を選択しましょう。

エンディングノートに記載する具体的な内容は?

エンディングノートに書いておく内容は自由ですが、おすすめな項目をいくつかご紹介していきます
 ・自身の基本情報
   葬儀の際に、家族のプロフィールを紹介しようと思ったら以外と知らなかった、という状況もよくあります。簡単に残しておくと、
   いざと言う時家族の役に立つかもしれません。
 ・財産について
   不動産などの大きな財産は家族も把握しているかもしれませんが、貴金属類や口座情報などはなかな細かく話す機会がないかもしれません。
   できる限りまとめておけると、遺産相続の際に役立つでしょう。
 ・葬儀や供養について
   最近はほとんどの葬儀場が生前予約を受け付けています。自分の希望がはっきりしている場合は、選んでおくのも良いでしょう。
   そこまでの希望はなくとも、葬儀の規模や遺影に使ってほしい写真、お墓の購入の有無など伝えておけると、家族も安心です。
 ・友人や親戚の連絡先
   自分の死を知らせてほしい友人などの連絡先を記載しておくのも大切です。
 ・保険やスマホ、サブスクなどの契約情報、パスワードなどの情報
   契約書などと一緒にパスワードなどの情報を知らせておくのも大切ですが、犯罪などに悪用されないよう管理はしっかり行いましょう。
 ・ペットの引き取り先
   ペットも大切な家族です。路頭に迷うことの無いよう、万が一の時に備えて引き取り手を決めておけると良いでしょう。

エンディングノートと遺言書との違いは?

終活を進めていくと出てくる疑問のひとつが、エンディングノートと遺言書の違いかもしれません。このふたつの決定的な違いは、法的な効力があるかどうかです。
エンディングノートは、とくに決まりや制限が無い代わりに法的には何の効力もありません。いくら細かく相続について記載をしておいても、それはあくまでも故人の要望として捉えられることになります。
一方、遺言書はさまざまな細かい決まりを守り作成をすることで、法的に有効なものとして認められます。
遺産相続は少額でもトラブルを生みやすいものなので、エンディングノートとは別に誰でも準備をしておいて欲しいものですが、
特に相続に明確な希望がある場合や家族関係が複雑な場合は、専門家の立ち合いのもと作成する公正証書遺言にて遺言書を残しておけると安心です。

まとめ

エンディングノートは自由に書けば良い、と言われてもさまざま内容があり、躊躇してしまうこともあるかもしれません。いきなりすべての項目を埋めようとはせず、自分の中の優先順位をつけ、まずは取りかかりやすい項目から書いてみるのがおすすめです。
洗い出しの必要な財産のことや、細かい友人の連絡先など面倒だと思うものは、一気に進めるのではなく数日や数ヶ月に分けて終わらせるなど、心の余裕を持って進めてみましょう。大切なのは、負担だと思わないペースで行うことです。

エンディングノートの作成はもちろん義務ではありません。しかし、たとえ家族であっても日頃口にはなかなか出せない感謝の気持ちや、言葉などがあるでしょう。ある日突然、身体の自由が利かなくなることもあるかもしれません。心身ともに元気なうちに、伝えておきたいことを残しておけるとそれによって家族が救われることも少なくないはずです。今までの人生や家族との大切な思い出を振り返りながら、楽しみながら書いてみるのがおすすめです。

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