終活という言葉が生まれて10年以上が経過し、徐々に終活が世の中に浸透し始めています。
芸能人の中にも終活を行う方がおり、実際の取組み内容を公表しています。
今回は、そのような方々の取組み内容をご紹介し、皆様の終活のヒントになれば幸いです。
坂上忍さん【40代で終活完了】
坂上忍さんといえば、幼少期から子役として芸能界で活躍し、俳優業を中心としてきました。
最近ではフジテレビ系列の番組「バイキング」の司会を務めるなどバラエティにも進出し、マルチな才能を発揮しています。
また、無類の動物好きとしても有名で、現在では犬と猫22兄弟と暮らしているとのことです。
現在は独身であり、恋人と愛犬とともに生活をされているようです。
坂上忍さんは、2017年に放送された「バイキング」にて、ご自身の終活が終了したことを報告しました。
番組の中で坂上さんは、「僕は何事にも早め早めで対応したい人なので。40代の半ばくらいから50歳までには終わらそうと考えていました。そして50歳の誕生日の1ヶ月前にはすべて完了しました。」と発言されています。
坂上さんが実際に取り組まれた終活について、ご紹介していきます。
遺言書の作成
坂上さんは、弁護士や税理士等の専門家と半年以上協議を重ねながら、遺言を完成させたとのことです。
遺言書に書いた内容としては次の項目を挙げています。
- 親の介護
- 現金以外の資産の譲渡
- マネージャーの退職金
- 事務所の退任
- 愛犬の譲渡
仕事・家庭・ペットなど、項目は多岐に渡っています。
ご自身亡き後も、残された人や大切な存在が困らないよう、しっかり準備をされています。
生命保険への加入
坂上さんは、50歳を前にして初めて生命保険に入られたとのことです。
坂上さんがどのような内容の保険に加入されたかは分かりませんが、一般的に「終活」のときに必要となる保険は「病気や死亡時たへの備え」となるものと、「葬儀の費用資金」となるものを活用される方が多いです。
保険に加入することで、自分亡き後の自身の財産に対し責任を持つことが出来ます。
親の介護について
坂上さんは芸能活動などでかなり多忙のため、実際に親の介護に積極的に携わるというのは難しいと考えられます。
メディアでの情報になりますが、お兄さんがお母さんの近くに住み面倒を見て、坂上さんが金銭的な面倒をみる、という役割分担をされていると言われています。
親の介護は長期間に及ぶ可能性があり、予め準備しておくことは非常に重要です。
残される兄弟への資産整理
遺産相続の場合、相続税の支払が必要になります。
現金での相続であれば良いですが、土地や建物といった不動産は換金が難しいため、相続人が相続税を用意する必要が出てきます。
その場合、資産を相続する側にも大きな負担となってきます。
このような自体にならないよう、予め財産を整理しておき、遺言書によって財産の譲渡先を明確にしておきましょう。
ペット信託
ペット信託とは、ご自身が死後だけでなく、ペットを育てる事が困難になった時に、飼育費等の資金と共にペットを第三者に託すことをいいます。
法律上、動物は「モノ」として扱われます。
そのため、自身の財産をペットに贈与・相続させる事は出来ません。
ペット信託では、第三者にペットの面倒を見てくれるという条件の元で財産を譲るという契約の形を取っています。
財前直見さん【エンディングノートを考案】
財前直見さんといえば、連続テレビ小説「スカーレット』」など数々の作品に出演し、女優として活躍されています。
2007年から故郷である大分県に移住し、ご家族とともに自然豊かな暮らしを楽しんでいます。
財前さんは終活に積極的に取り組まれている芸能人として有名であり、「終活ライフケアプランナー」など、様々な資格取得に取り組まれています。
終活を意識したきっかけは、お義母様を亡くされたときであると話しています。
お義母様の遺品整理の時に、何が大切で、残すべきものなのかわからず、悩まれたそうです。
「その人が生きた証、代々受け継いできたものを次世代につなげていきたい」
そんな思いがあっても、急に亡くなったりして、何が大切なものかがわからないと、残してあげられません。
そのことを残念に思い、いざというときのために「終活」をして、家族に自分の意思や、大切なものを伝えておくって重要だなと思われたそうです。
自作のエンディングノート「ありがとうファイル」
財前直見さんは、自作のエンディングノート「ありがとうファイル」を考案し、インターネット上で公開しています。
これは、ご自身がエンディングノートを作成した際、「死」を意識して筆が止まったことがきっかけとなり、もっと気軽に出来るものはないかと考えて生み出されたものです。
ありがとうファイルに関して詳しく書かれた書籍が販売されているほか、インターネット上では用紙が無料公開されています。
興味のある方は是非一度ご覧下さい。
★書籍 → 自分で作る ありがとうファイル
★用紙のダウンロード → 「ありがとうファイル」ダウンロードサイト
樹木希林さん【終活宣言】
樹木希林は数々のドラマ・映画に出演され様々な賞を獲得されるなど、大女優として活躍されてきました。
プライベートでは、1973年に音楽家の内田裕也と結婚するも、結婚45年、別居43年という独特の夫婦生活を送られてきました。
2018円9月15日にご家族に看取られ、75歳でこの世を去りました。
樹木希林さんは2016年、「死ぬ時ぐらい好きにさせてよ」というフレーズとともに、ご自身が川に横たわる新聞広告を出され、これが樹木希林さんの「終活宣言」として反響を呼びました。
これには樹木希林の死生観が反映されていると考えられます。
では、実際にどのような終活をされてきたか、ご紹介していきます。
遺影の撮影
樹木希林さんは、婿養子である俳優の本木雅弘に、遺影は既に撮影済みであることを伝えていたとのことです。
自らの人生の最期について、しっかり考え準備されていたことが分かります。
断捨離をする
樹木希林さんが終活の中で大切にされていた考えが「モノを増やさないこと」でした。
不要なものだけでなく、思い出の品など大切なものを含め、持ち物を減らす中で自分を見つめなおし、これからも大切にするもの、今後持たないものを明確にすることを意識されていたようです。
テレビ番組で自宅が公開されたことがありましたが、家具やテーブルなどの必要最低限のものだけがあり、非常にスッキリとした印象でした。
また、拾いものを再利用するなど、リユース・リサイクルを上手く取り入れた断捨離を実践されていました。
自宅で最期を迎えたいとの意思表示
婿養子である本木雅弘さんが、2008年に納棺士(故人を棺に納めるために必要な準備を行う専門家)を題材にした映画「おくりびと」に主演したことをきっかけに、樹木希林に「最後どこで死を迎えたいですか?」と聞いたことがあったようです。
そのとき樹木希林さんは、慣れ親しんだ自宅での最期を希望されたとのことです。
亡くなる直前にも、入院先の病院で、「家に帰りたい」と伝えたそうです。
本木雅弘さんはじめ、家族は樹木希林さん本人の意思を最大限尊重し、自宅で最期を迎えられました。
有賀さつきさん【病気を伏せて静かに終活】
女子アナブームの火付け役となったタレントの有賀さつきさん。
卵巣がんのため、52歳という若さで亡くなりました。
亡くなった当初は病名が公表されず、闘病生活も周囲には知らせていなかったようです。
そのため、終活も人知れず行っていました。
有賀さんが行った終活としては、次の2つがあります。
銀行口座の整理
本人でないと解約できない銀行口座を整理し、残された家族に迷惑がかからないよう配慮されていました。
仕事の休業
2017年には、父親の介護や自身の体調不良を理由として、仕事を休業されていました。
このときも、病気の存在を知らせず、周りに迷惑をかけないよう、静かに表舞台から去りました。
まとめ
終活といっても人それぞれやるべき事や優先順位が変わってきます。
今回の記事を参考に、今のご自身に必要なことを考え、始められることから少しずつ手をつけていきましょう。
Good Endingでは、終活にお悩みの方のご相談を受付けています。
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