最近増加してきている高齢になるおひとりさま。
自由に自分の時間を過ごせる反面、ご自身に万が一があった場合の対応を誰がするのかという不安を抱える人が多いのが現状です。
今回の記事では、おひとりさま高齢者が抱える課題を解消できる手段である「信託」について解説していきます。
おひとりさまとは
おひとりさまとは、一緒に暮らす配偶者や子供、兄弟姉妹などがいない人を言います。
また、こうした人がいたとしても、高齢や認知症、障がいなどのために頼れないという人も含みます。
若いときには気軽に一人暮らしを楽しむことができたとしても、年齢による心身の衰えにより、多くの問題が生じます。
このような問題に対して、元気なうちに備えておくことで、老後に抱える不安を解消することが出来ます。
おひとりさま増加の背景
高齢のおひとりさまは今後ますます増加していく見通しである。
世帯主が65歳以上の単身世帯数は、2015年には625万世帯だが、2040年には896万世帯に増加する見通しである(国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計) 2018年推計」)。
このような増加の背景としては、少子高齢化・核家族化が挙げられます。
高齢化で平均寿命が伸びたことで、配偶者が亡くなった後も長生きをするケースが増えてきました。
同時に、少子化により子どもの数が少なくなり、そのぶん頼れる家族がいないことが多くなっているのです。
子どもがいたとしても、遠方で暮らしており、身近に頼れる人がいない場合もあります。
また、価値観の変化に伴い、子供が結婚後に実家を離れ、同居しないケースも増えました。
従来は、親戚も一緒に生活するケースもありましたが、最近では親戚関係が希薄化し、別居することが増えています。
終活しておかないとどうなるのか
経済的問題
老後の収入が年金と貯金だけの方も多いことでしょう。
長生きすればするほどお金に対する不安は大きくなります。
年齢と共に心身が衰え、病気の治療にお金がかかることも考えられます。
また、おひとりさまの場合、将来的に介護が必要になった時、高齢者施設に入居する可能性もあります。
入居する際には、まとまった費用が必要になったり、月々の利用料ががかかるため、それらを負担していけるかという心配でてきます。
健康面での問題
年を重ねるほど、体のどこかに不調が起こるものです。
おひとりさまの場合、看病や介護をしてくれる人がそばにいないという不安があります。
病院に連れて行ってくれたり、家事や身の回りの世話をしてくれる人がいないと非常に苦労します。
また、急な体調不良で倒れた場合、誰にも気づいてもらえず、孤独死になってしまうのではないか、と不安になる人もいるでしょう。
死後の手続き面での問題
ご自身が亡くなった後、葬儀や供養、自治体などへの様々な手続きを誰が行うかという問題があります。
家族がいる場合であれば、後を任せることもできますが、おひとりさまの場合、託す相手がいないことで苦労する可能性があります。
おひとりさまにオススメする「信託」とは
信託とは、自分の大切な財産を信頼できる人に託し、自分が決めた目的に沿って大切な人や自分のために運用・管理してもらう制度のことを言います。
信託というと、家族に自身の財産管理・処分を託す「家族信託」が普及し始めていますが、頼れる家族のいないおひとりさまの場合には、託す相手を探す必要が出てきます。
信託の具体的内容
近年、金融機関が行う、おひとりさま向けの信託サービスが新たに出てきました。
三井住友信託銀行が行う「おひとりさま信託」では、下記のようなサービスを受けることが出来ます。
- エンディングノート預かり
- SMSによる安否確認
- 死後事務委任先の紹介
- 資金管理
今後も、おひとりさまの増加を背景に、様々な企業・団体がおひとりさま向けの商品・サービスを発売することが予想されます。
まとめ
- おひとりさまとは、配偶者や子供、兄弟姉妹などがいない、あるいはこうした人がいたとしても、高齢や認知症、障がいなどのために頼れない人をいう。
- おひとりさま増加の背景には、少子高齢化・核家族化がある。
- おひとりさまの抱える課題として、経済的課題・健康面での課題・死後手続きの課題がある。
- おひとりさまの課題を解決する手段として「信託」がある。
Good Endingでは、終活の専門家がチームでご相談者様のお悩みを解決致します。
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