葬儀の準備をしておく必要性
葬儀の手配は人生の中で何度も行うものではありません。しかし葬儀が必要になる場面というのは突然起こることがあります。多くの方は何の準備もしないまま葬儀を行う必要性に迫られ、大切な人を亡くした傷も癒えぬまま葬儀の手配に追われることになります。そのような中では冷静に葬儀内容を決めることができず、後々後悔する自体になりかねません。
ここではまず、葬儀を事前に準備しておくことの大切さについてお伝えしていきます。
故人の希望に合う葬儀が実現できる
葬儀を選ぶ際、「一番選ばれているプランだから」「業者の人のおすすめだから」といった基準で葬儀の内容を選ぶ人がいます。このように、流れに任せて葬儀の内容を決めてしまった場合、あとになって後悔がする可能性が高くなります。そのため、お葬式は、故人と遺族にとっては永遠の別れの場であるため、故人の希望や思いを反映させた方が、双方にとって高い満足感を得られるはずです。
ただし、現実的には、誰かが亡くなった後、故人や遺族の思いを反映させた葬儀の内容を考えるのは難しいでしょう。大切な家族が亡くなった直後であり、遺族は精神的にも動揺していることが通常です。故人も既にこの世を去ったおり、意見をいうことができません。そのため、予め家族間で葬儀の内容に関して話し合っておくことで双方にとって満足できる内容にすることができます。
葬儀費用を抑えられる
大切な人が亡くなり悲しみの中にいる遺族にとって、冷静に葬儀内容を決めることは非常に難しいです。そのため、業者が提案するプランをそのまま受け入れてしまうケースも多々あります。そのような場合、あとになって冷静に考えてみると、必要のない項目が盛り込まれていることも少なくありません。また、後々送られてくる請求書を見て請求金額に驚き困惑する遺族もいらっしゃいます。
このような事態を防ぐためにも、冷静で元気なうちに、葬儀をあげてもらう本人と家族とでしっかりと打ち合わせをして意向を明確にし、プランの比較検討を行うと良いでしょう。
残された遺族の負担軽減
葬儀の手配は人生で何度もあることではありません。多くの方は経験不足から不安になったり戸惑ったりしてしまいます。そのため、遺族にとって葬儀の準備が精神的・金銭的な負担になる場合も多くあります。そうならない為にも、あらかじめ葬儀内容を決めておくことで残された遺族の負担を軽減することができます。
葬儀の事前準備の内容
では次に、どのような内容を準備をしておけばよいかを見ていきます。
葬儀の形式
これは、葬儀の内容をどのようにするかということです。 地域の習慣などにより内容が異なる場合がありますので、ここでは一般的なものをご紹介いたします。
1.一般葬
家族 ・ 親戚・友人やお勤め先の方など、故人やご家族の関係者が集い、故人を送る一般的な葬儀です。一般葬では、遺族と参列者が故人を偲んで食事をする「通夜」を行い、翌日に「葬儀式・告別式」が行われます。その後、故人を納めた棺を火葬し、遺骨を骨壷に入れる骨上げという流れで行われます。
2.家族葬
親族やごく親しい友人・知人のみで行われ、故人とのお別れを大切にした葬儀です。遺族が参列者の対応に追われることがないため、家庭的な雰囲気の中でゆっくりとお別れの時間を過ごすことができます。
3.一日葬
お通夜を行わずに葬儀式・告別式を1日で行う葬儀のことです。この形式は、喪主が高齢のために体力的負担が大きいときや、参列者のスケジュールが合わせにくいときに選ばれます。一日葬は新しいスタイルの葬儀であり、菩提寺がある場合には、菩提寺の許可が必要になります。仏教における葬儀では、お通夜・告別式・火葬の流れが重視されるため、許可が得られないケースも考えられます。そのため、必ず事前に菩提寺に相談を入れておきましょう。
*菩提寺
菩提寺とは、先祖代々のお墓のあるお寺のことです。
4.直葬
通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀のことです。参列者は招かず、遺族のみが火葬場で故人とお別れをし、その後すぐに火葬を行います。直葬は、経済的余裕のない方や、遺族に負担をかけたくない故人が依頼することがあります。しかし、直葬を行った後、故人とのお別れの時間をしっかり取れなかったことを後悔する方がいます。また、参列できなかった親族に不快な思いをさせることもあります。直葬にするかどうかは慎重に決めてください。
宗教・宗派の確認
葬儀を行う際、葬儀社は必ず喪主に宗教や宗派の確認をします。理由は、宗教や宗派によって準備しなければならないものが違ってくるからです。宗教・宗派を間違えてしまうと、葬儀内容の変更等が必要になってきてしまい、家族にとって大変負担になります。ご自身の宗教・宗派が分からない場合には、親戚に聞くか、位牌やお墓を手がかりに探していくことになります。
葬儀の規模
葬儀の規模を決める際に重要になることが、参列者の人数です。これにより、葬儀会場の規模や提供する料理の数などが変わるため、費用に大きく影響します。
訃報連絡先のリスト
故人と親しい人であるほど、葬儀に参列して最期のお別れをしたい気持ちは強いものです。そういった人には確実に訃報を伝える必要があります。しかし故人と親しくしている人を遺族が正確に把握しているケースは少ないでしょう。そのため、訃報を伝える人を一覧にしたリストを作っておくことで、連絡が行かない事態を防ことができます。
喪主
遺族間で相談して、誰が喪主を行うのかを決めます。一般的には「故人の配偶者」「故人の長男」「故人の長女の夫」が多く、最近では「長女」が務めることも増えてきています。
葬儀社
葬儀社を決めるときには、複数の葬儀社から見積りをもらい、比較検討することが大切になります。その際、見積金額だけでなく、提供される設備やサービス、担当者の対応なども含めて検討してください。心と時間に余裕があるからこそ出来ることですので、早めに手をつけることが肝心です。
ご遺体の安置場所
病院で亡くなられた場合、院内の霊安室に移されますが、保管は一時的にしか行われません。すみやかに別の場所に移動する必要があります。基本的にはご自宅ですが、諸事情により安置できない場合は、通夜・葬儀を行う斎場、保管施設などになると思われます。ご遺体を預けた場所によって24時間付き添えない場合があるので、事前に確認するようにしましょう。
内容はエンディングノートにまとめておきましょう
エンディングノートとは、自分にもしもの時があった場合に家族や友人など、大切な人に対して自分に関する情報や思いを書き留めておくためのノートです。事前準備で決めた内容に関しては、エンディングノート書き記しておくことで、いざ葬儀の場面になった時には、遺族はその内容を実行するだけで良いため、慌てずに済むことになります。エンディングノートを書いた場合には、遺族にその存在をあらかじめ伝えておくことで、発見されないという事態を防ぐことができます 。
まとめ
・時間がない中での葬儀の打ち合わせは遺族に大きな負担を強いるため、あらかじめ備えることが大切です。
・ 事前準備では葬儀の形式や規模など、決めておくことは様々ありますが、時間的に余裕があるうちにしっかりと準備をしていきましょう。
お葬式の事前準備や終活全般に関してお悩みがある場合には、名古屋市熱田区の合同会社SBNに一度ご相談下さい。親切丁寧に対応させて頂きます。
参考: いい葬儀 https://www.e-sogi.com/
葬祭サービスエテルノ https://www.eterno.jp/