終活を行う時に良く聞くものが「エンディングノート」だと思います。
これは、ご自身の個人情報の他、資産状況や医療・介護への希望、大切な人へのメッセージなどを記入するものです。
このエンディングノートとは別に、ご自身の人生を振り返った「自分史」が最近注目されています。
今回は、この自分史について、書き方やポイントを解説していきます。
自分史とは
自分史とは、自分自身の人生で起こった出来事などを文章として残したものをいいます。
自分の今まで生きてきた歴史を文章として残すことで、自分の経験や知識などを子どもや孫、家族や友人に伝えることもできます。
また、今までの自分の人生を振り返ることで、今後の人生をどのように生きていくか、何を大切にしていくかを考えるための道しるべとなります。
ご自身の今後の人生を考えるための基準になるものが、自分史になります。
自分史を書くメリット
自分の生きた証を残せる
自分史を作ることで、ご自身の経験や知識を形として残せます。
あなたの家族や子孫にまで伝わり、存在し続けます。
やがてそれが価値ある知恵や知見となり、後世を生きる人々の役に立つのです。
今後の人生を豊かにできる
記憶の中で忘れ去られていた様々な趣味、好きだったり得意だったりしたことを、記憶から掘り起こせるかもしれません。
それがきっかけで、新たな活動やコミュニティへの参加が行われ、新しい人々との繋がりや生きがいが出来ることでしょう。
他人とのコミュニケーションのきっかけになる
自分史は、自分の話しだけで完結するものではありません。
あなたが関わってきた人々が含まれています。
自分史を作成することは、そうした人々との会話のきっかけとなるかもしれません。
自分史作成をきっかけに、これまで交流が途絶えていた人々とのつながりが戻るきっかけになるかもしれません。
自分史を書く際のポイント
作成目的を明確にする
作成目的をはっきりさせておけば、軸がぶれず、自分の伝えたいことがあやふやになってしまうことを避けられます。
理由を明確にして、それを常に念頭に置いて作業を進めていくのがおすすめです。
作成期限を決める
作成期限を定めないとそのモチベーションも下がりがちです。
いつまで経っても完成しないという状況になりかねません。
いつまでに完成させるかを決め、作成に取り掛かりましょう。
事前準備をする
作成するために参考にする資料や準備はできるだけ作成前に整えておきましょう。
作成後に資料や準備に追われてしまうと、内容のぶれや矛盾の発生、あるいは製作途中でのモチベーションの低下など、さまざまな問題が起こりがちです。
また、作成を外部に依頼する場合、準備不足が原因で、出来上がりのクオリティーが下がってしまう恐れもあります。
それらの問題を防ぐためにも、事前にできる準備はしっかりと行っておきましょう。
自分史に書く内容
自分史の作り方は自由ですが、作り方が分からないと、なかなか手がつけられないと思います。
ここでは、どのように進めていけば良いかをお伝えします。
時系列で出来事を書く
幼少期の思い出、小学校、中学校、高校や大学、就職、結婚や子供が生まれたとき、その後の子供の成長の様子など、時系列に沿って印象的な出来事や思い出などを書いてみるとよいでしょう。
家族や知人のことも書く
自分史には、ご自身の思い出や出来事だけではなく、その出来事に関係した家族や知人への思いを文章として残すこともできます。
家族や知人との出来事を記した際には、その時の思い出や気持ちを一緒に記すことで、感謝の気持ちを伝えることもできます。
ただし、記す内容は家族や知人が悲しみを感じる内容は避けるようにしましょう。
まとめ
終活の一つとして、ご自身の人生を振り返る「自分史」作成はオススメです。
過去の出来事や思い出を振り返ることで、今後の人生の歩み方が変わるきっかけになり、人生が充実したものになるでしょう。
また、大切な人のために様々な準備の必要性を感じ、終活に積極的に取組み動機にもなるでしょう。
是非、終活の第一歩として、自分史作成に取り組んでください。