終活と聞くと、「人生を終えるときのために行う準備」という意味で捉える方が多いのではないでしょうか。
自分に関係することだ、と感じる10代や20代の若者はあまりいないと思います。
まだまだ人生これからだ、という中で人生の終わりについて考えることはあまり現実的ではないと感じる方も多いと思います。

しかし、今では、終活は人生の終わりのために行うというものだ、認識が徐々に変わってきております。
これにより、若者であっても終活をする意味が出てきています。
今回は、10代などの若者でも終活をするメリットやポイントについて解説していきます。

終活とは

明るい未来に向けて進む若者

終活とは「自らの人生の終わりに向けた活動」の略語で、自分自身の葬儀・お墓・遺言書の準備や、相続・身の回りの生前整理などを行うことを指します。

終活という言葉は、これまでは死後を意識したものとして捉えられてきましたが、近年は「今後の人生をより良く生きるため」というプラスの意味を持つようになりました。
自分が亡くなった後のための準備をするだけでなく、これから先の人生をどのように充実させていくかに焦点を当てて行われるものになったのです。
終活を行うことで、モノだけでなく、今後の人生で自分が大切にしたい価値観が明確になってきます。

若者が終活するメリット

MERITの文字

今後の人生の方向性が見える

終活を通して、自分自身のこれまでの人生を振り返ることになります。
この中で、自分が好きなことや大切にしていたもの・価値観などが明確になり、その後の将来を考える上での大切な基準になります。

若者は、就職や結婚、子供が出来たりマイホームを建てるなど、様々なライフイベントが待っています。
終活を通じて見えてきた価値観に沿って人生を歩むことで、充実した人生を送ることができるでしょう。
前述したように、終活とは決して後ろ向きな意味ではなく、人生を前向きにより良いものにするととても大切な意味もあります。
ぜひ早いうちから始めることを示します赤ちゃんちんちん

モノや情報の整理がつき、身軽に生活できる

終活では身の回りのモノの整理や様々な契約等の情報の整理も行います。
不要なものを手放し、必要以上にモノを持たないという意識が芽生えることで、身軽な生活を送れるようになります。
本当に大事なことだけに集中できる充実した人生を送ることにも繋がります。

万が一の時に家族の負担を減らせる

誰にでも、いつ何が起きるかわかりません。
若くして万が一があったとき、遺族は、遺品整理や様々なサービスの解約など、多くの手続きが必要になります。
遺族の方々は、どのような契約をしているか、解約する際にサイトやアプリにログインするためのパスワードなどの情報を知らない場合が多いと思います。

予め終活をして情報を整理しておくことによって、これらの手続きによる遺族の負担を少しでも軽く出来るようにしましょう。
情報整理する際は、このあとご紹介するエンディングノートを活用すると良いでしょう。

若者がする終活の具体的内容

ノートを書く高校生

エンディングノート作成

エンディングノートとは、もしもの場合に備えて、家族や周囲の人に伝えておきたいことを書き記しておくノートのことです。
終活=エンディングノート作成と思われる方も多いです。

エンディングノートは、何でも自由に書くことが出来ます。
個人情報から、持っている資産(銀行口座や株式など)、医療への希望(延命治療を望まないなど)などのほか、大切な人へのメッセージや思い出の写真を載せるなど、自由に書くことが出来ます。
書き方の形式・ルールもありません。
使うノートも自分の好きなものを使うことが出来ます。
自分だけのオリジナルのエンディングノートを作って下さい。

エンディングノートを書くことで、今後も大切にしていきたいものや、家族や友人などの大切な存在への感謝の気持ちなどが明確になり、その後の人生に良い影響を与えてくれるでしょう。

★エンディングノートの書き方についての詳しい記事はこちら
  → エンディングノートの目的と内容について
★エンディングノートに書く項目についての詳しい記事はこちら
  → 終活やることリスト!これをやれば安心な8項目と挫折しない方法をご紹介

生前整理

ここで整理するものは、モノだけでなく、各種契約などの情報や、「デジタル遺品」と呼ばれるスマートフォンやパソコンに含まれる写真や動画などのデータも含まれます。

まずは、なにを捨てるのかを決めましょう。
学生はモノが一番ある時代なので、早めに終活を行うことで、何が必要なものか見つめなおす機会になります。

また、20代の若い世代は、スマホやパソコンの利用が多く、SNSやアプリの管理も必要です。
アカウントが乗っ取られて悪用される不安もあり、個人情報を含む写真やデータが流出し、周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。
このようなデータ類も、不要な物は早めに削除し、万一に備えてアカウントやパスワードなどの情報はノートに残しておくと、家族がスムーズに手続きできます。

さらに、サブスクリプションと呼ばれる定額サービスに加入している場合、不要なサービスは早急に解約をしたり、加入中のサービスに関しては情報をきちんと残しておくようにしましょう。
自分に何かあった場合に、家族が契約を把握していないと、お金だけ請求されるという事態になりかねません。

年を取ると体力も落ちてくるため、元気な若いうちに様々な整理をしておくと、後々とても楽になります。

将来のお金の計画

生きているうちにやりたいことをまとめて、それに必要な費用を算出したライフプランを作成することもお勧めしています。
若くて時間があるうちであれば、長い機関で考えられるため、目標の達成がしやすくなります。
また目標があることで日々の生活がとても充実したものになるため、ワクワクするようなプランを立てましょう。
家族や友人、恋人など、色々な人に意見を聞きながら進めていくと楽しいかもしれません。

まとめ

終活は決して高齢者に限ったことではありません。
若いうちから終活を行うことは、様々なメリットがあります。

まだまだ先が長い10代などの若者は、終活を通じて自分自身と向き合うことで、今後の人生において大切なことが見えてくるでしょう。
自分自身のために、また、周りの大切な人のためにも、早めの終活をお勧めします。