ある程度の年齢になってくると、終活を意識して身の周りの整理をしたくなったり、できる限り持ち物をコンパクトにしたいと思う人も少なくないでしょう。持ち物が多いと、日々の整理整頓や掃除をするのにも体力を奪われ、結果使われることも無くクローゼットや収納の中で眠っている状態になることもあります。
終活の中でも、身の回りの整理というのは自分だけでもすぐに始められる項目の一つです。なかでも、取り掛かりやすい服や衣類の整理から始めるのはおすすめです。服は思った以上にかさばり収納場所も取られるため、整理や断捨離を進めると気持ちにもスペースにも余裕が生まれ、日々の生活にゆとりをもたらしてくれるかもしれません。

今回の記事では終活を兼ねた、服や衣類の整理のポイントについてお伝えしていきます。

服の整理はなぜ必要?

終活というと、死を意識した準備と思われがちですが、気持ちにも体力的にも余裕のある時期に進めることをおすすめします。服の整理というのは、全て確認をして残すものと処分するものとに仕分ける作業が必要で、思っている以上に重労働になります。万が一そのままの状態で急に入院したり亡くなった場合、全ての作業が残された家族に託されてしまうことも。先延ばしにせず、できるだけ早めに取り掛かることが望ましいのです。

不要なものを処分し、これから先の人生を楽しむうえでも服の整理は大切です。例えば、流行の服やブランド品、サイズが合わなくなったものなど、何年も袖を通していない服がクローゼットにしまい込んだままになっていませんか?収納の風通しを良くすることで、コーディネートの幅が広がったり、また日々の整理整頓や衣替えなどがしやすくなるなどのメリットがあります。

これからのおしゃれを楽しむために、服の断捨離について是非チャレンジしてみてください。

断捨離をするものを選ぶ基準

整理をするためには必要な服だけを残すことを心掛けることが大事ですが、急に絞り込むのは難しいものです。
整理しやすいポイントをいくつかご紹介していきます。

①まずは欲張らずできる範囲のスペースから始めてみる

一度に全ての服を整理しようと思うと、膨大な量になりかねません。全ての服を部屋の中に広げてしまうと収拾がつかなくってしまう可能性もありますので、今日はTシャツ、次回はスカートなどジャンルを絞って進めていくと良いでしょう。
その日のテーマを決めたら、そのジャンルの服を全て出してみましょう。一度全ての持ち物を並べてみることで、思った以上に数が多いことやデザインや色が重複しているものに気付けるかもしれません。

②残すもの、処分するものの基準を決め

・着心地が悪い、サイズが合わない
・コンディションが悪い
・派手すぎる、カジュアルすぎるなど年齢に適さない
・着る機会がない
・今(これからの)のライフスタイルに合わない

などが判断基準となります。
残すもの、処分するもの、保留したいもの、3つの箱を用意して作業を進めると状況が可視化できます。
中には長い間着ていないけれど、高価だった、思い出があるなど処分の決断がつかないこともあるでしょう。そんな時は無理せず保留ボックスへ。できるだけ身軽になれることが目標ですが、終わった時にやって良かったと思えるように楽しい気分で進めることも大切です。
あまりにも量が多い、できるだけ量を減らしたいというような時は、それぞれのジャンルごとに残す数を決めて、選びきるという方法もあります。
姿見を用意して家族や友人に付き合ってもらうと、似合う似合わない、サイズが合っていないなど客観的に判断してもらいながら楽しく作業が進められるかもしれません。

③収納を工夫してみる

服の取捨選択ができると、今の自分に似合う服、必要な服だけが残ります。そこでさらに、それらを使いやすく収納することで、もっと快適におしゃれを楽しめるようなるでしょう。服を見やすく選びやすくする収納のコツをいくつかご紹介していきます。

・収納スペースのうち、7〜8割の量の服を目標に!
クローゼットやタンスに服を詰め込みすぎると取り出しにくいのはもちろん、しまい直すなどの作業が増えるだけでなく、シワの原因にもなります。収納の目安は7〜8割ほどを目指しましょう。服は購入したい時は、1着処分することを考えるようにし、ゆとりを保てるのが理想的です。
・アイテムや色別に仕分ける
クローゼットや引き出しの中身を、ワンピースや羽織もの、Tシャツなどジャンルごとに仕分けるとコーディネートの際にも時短に繋がります。また色別に仕分けることで、一目で分かりやすく見た目にも整って見えるので、開くたびに気分も良くなるのではないでしょうか。
・サイズを合わせ、立てる収納を目指す
収納ケースなどを使う場合は、収納したい衣類に合わせサイズを測り購入しましょう。その際、立てて収納出来るようケースを選ぶと、どこに何があるか見やすくなり、服を戻す際にも効率が良くなります。
ケースなどを収めるクローゼットや押し入れのサイズも採寸し、できるだけデッドスペースが無いよう空間を有効活用しましょう。
クローゼットや押入れのメインスペースには引き出しタイプを、高い場所へ収納する際には軽くて取り出しやすい布製のもの選ぶなど、収納スペースに合わせて収納ケース選びをしてみましょう。

服の処分方法

せっかく服の選択ができたのに、そのままにしておいては意味がありません。終活を兼ねた断捨離の場合、確実に服の処分をしておきましょう。そうでないと、残された家族にとっては負担となってしまいます。
家族や知人、友人などに譲ったりした後は、ご自身にあった処分方法は何か検討してみましょう。

①可燃ゴミとして処分
手間も費用もかからず手軽に処分したい場合は自治体のゴミ回収に出すとよいでしょう。その際は、見られたくないものは新聞紙に包むなど外からは分からないように工夫して捨てるようにしましょう。
②リサイクルショップで買い取ってもらう
洋服を売りたいならリサイクルショップに買取依頼するのが一番簡単で早く売れる方法です。汚れがないだけで印象が良くなり、より高値で買い取ってもらえる可能性が高くなりますので、なるべく綺麗な状態で査定に出しましょう。また店によっては総重量で計算して、重いほど高く買い取ってくれるところもあります。査定方法を事前に確認し、自分に合ったリサイクルショップを選ぶとよいでしょう。
リサイクルショップによっては、古すぎる、汚れや破れが目立つ、ノーブランドなどは買取拒否をされてしまうこともありますので、事前に電話やホームページで確認しておくこと良いでしょう。
③フリマアプリに出品する
リサイクルショップよりも高値で売りたい場合は、フリマアプリがおすすめです。リサイクルショップに比べ、手間と時間はかかりますが、一般的にリサイクルショップよりも高値で取引される場合が多くなります。
④不用品回収会社に依頼
なるべく早く服を処分したい、処分したい服が大量にあるという方は不用品回収業者に洋服の処分を依頼するとよいでしょう。また自治体によっては一度に出せるゴミの量が決まっていて、断捨離で出た大量の洋服を捨てられない場合がありますが、不用品回収業者なら迅速に対応してくれます。
⑤店舗の回収ボックスに出す
アパレルショップには不要になった洋服の回収ボックスが設置されているところもあります。回収された服は再利用されたり、世界の貧困層の国に届けられたりします。
⑥寄附
処分したい洋服の状態が良い場合は寄付という選択もあります。その場合、汚れがひどい物や古すぎる物は引き取ってもらえないこともありますので、できるだけ綺麗な状態なものを送るようにしましょう。

まとめ

・服の整理は思っている以上に重労働のため、体力のあるうちに始めるのがおすすめ
・収納スペースの見直しや整理もしておくと、コーディネートや日々の整頓もしやすくなる
・不要になった服は自身にあった方法でかならず処分をしておく

服の断捨離をしてみると、自分が好きな物、気に入っている物で囲まれクローゼットを開けるたびに楽しい気持ちになれます。またコーディネートがしやすくなったり、服探しの時間が短縮されたりと言った利点もあります。
セカンドライフをより充実させる終活の一環として、是非取り入れてみてはいかがでしょうか。

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