終活に関心があるけれども、実戦している人はそれほど多くありません。
やらないといけないと思いつつ、後回しにされやすいのが終活です。
自分が亡くなることはイメージしにくいため、ご自身が病気になったり、周りで不幸が起きるなどのきっかけがないと、自分事として取り組めないのが大きな理由と考えられます。

しかし、人の死は避けては通れません。
家族が困らないよう、事前に準備しておくことは非常に大切です。
ご自身がその気になるのを待つのではなく、家族から切り出すことも一つの手段として有効です。

今回は、家族で終活に関する話し合いの場を設けることについて、重要性や方法をまとめました。

終活の話し合いに関する現状

統計

NTTファイナンスの調査によると、子供と終活について話し合っていると答えた人の割合は約2割だった。
子供の約7割が親の終活に興味があり、親の約8割が子供と終活の話をしたいと考えているが、実際に話し合いができている親子は少ないことがわかる。
親子ともに終活への関心は高いものの、話し合うのきっかけがつかみにくいことが要因と考えられる。

子供世代で、親の終活に「大変興味がある」または「少し気になる」との回答は70.8%だった。
しかし、実際に親の終活状況について「共有している」と答えた人は26%にとどまった。

親世代も76%が子供と終活の話し合いを希望しているが、実際に子供と話し合っていると回答した人は22.9%にとどまった。

終活の話し合いができない理由

親子喧嘩

毎日を精力的に過ごしている高齢者はたくさんいます。
終活の意味が前向きに捉えられ始め、終活を始める方も少しずつ増えている一方、自分が亡くなることを想像することは億劫なことです。

親に対して突然、終活の話題を切り出すと揉めてしまう可能性があります。
終活はデリケートな話題のため、話すときにはタイミングや言葉選びに十分注意が必要です。

親が病気やケガをして入院したときに慌てて葬儀やお墓のことを尋ねることは難しいと思います。
親が元気なうちに様子を見て終活の話を少しずつ進めておくと、安心して過ごすことができます。

終活の話をするきっかけとは

法事での食事

法事

親戚のお葬式や法事のタイミングは、家族の今後を考えるきっかけになります。
兄弟やいとこなどが集まる葬儀や法事の折には、「先に決めておかないと、みんながあとから困るから」とやんわり話を振り、親族間で今後のことを話し合っておくとよいでしょう。
直接「終活をしたほうがいい」と伝えるよりは、親戚の近況や孫の成長といった明るい話題から自然に終活の話題にスライドするのがおすすめです。

お盆で帰省した時

お盆は家族が集まる貴重な時間です。
お盆時期は自然と先祖の話になることでしょう。
その流れで、財産を継ぐ世代の人たちは、ご実家の不動産のことや、相続の話などを切り出すと自然な流れで聞くことができると思います。
その流れのまま、ご両親の終活について聞くことで、様々な情報や考えを聞くことができるでしょう。

終活の話をする際の注意点

注意の文字とビックリマーク

終活はデリケートな話題であるため、いきなり切り出すとご両親が機嫌を損ねる可能性があります。
前述したように、自分の死というものは多くの方にとって考えたくない事柄です。
タイミングや話の流れなど、事前に計画してから話すように心がけましょう。

まとめ

  • 民間調査では、子供と終活について話し合っていると答えた人の割合は約2割だった。
  • 多くの人にとって、自身の死を考えることは億劫であり、それが終活の話し合いができない理由になっている。
  • 法事やお盆など、自然と人の死について考える流れになりやすい環境下で話し始めることがおすすめ。
  • 終活はデリケートな話題であるため、話す前にはタイミングや話の流れを計画した方が良い。

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