終活という言葉が始めて世に出たのが2009年の話しです。
「週刊朝日」の連載記事で初めてその言葉が登場したと言われています。
高齢化がますます進み、2021年の65歳以上の高齢者は3640万人で、昨年に比べて22万人増え過去最多を更新しました(総務省2021年9月20日公表「統計からみた我が国の高齢者―『敬老の日』にちなんで―」)。
同時に、高齢化率も29.1%と過去最高となっています。
このような高齢化を背景として、様々なメディアで終活が取り上げられてきました。
今回は、終活に関する世の中のイメージや、実際にどのような取組みをしているかについて解説していきます。
これらを参考に、ご自身の終活をどのようにしていくかのヒントを是非つかんで下さい。
終活はどれだけの人が知っているの?
終活に関する民間資格「終活アドバイザー」の認定団体であるNPO法人ら・し・さが、2021年に終活意識に関する全国一斉調査の結果を公表しました。
対象は、全国の20歳以上の男女3096人となっています。
公表結果は以下のようになりました。
全年齢を通じて、終活の認知度が高い結果が出ています。
若い世代である2~30代でも90%以上の人が認知しており、終活という言葉が広く浸透していることが分かります。
終活に対するイメージは?
皆さんが「終活」という言葉に対してどのようなイメージを持っているか。
公表結果は以下のようになりました。
終活に関するイメージは大きく二つに分けられ、「亡くなったときのための準備」という後ろ向きにの捉え方と、「生き生きと過ごすための準備」という前向きな捉え方があります。
調査結果からは、まだまだ終活に対して後ろ向きのイメージを持つ人が多数であることが分かります。
ただし、終活の言葉が出始めた頃よりも、前向きな意味として捉える人が増えてきています。
このような前向きな意味に捉える人が増えることで、さらに多くの方が終活に関心を持ち、その大切さに気づいてくれると考えられます。
終活を始めている人はどれだけいるの?
終活は広く認知されていることが分かりましたが、実際に終活に取り組んでいる人はどれくらいいるのでしょうか。
NTTファイナンス株式会社が2021年に行った調査では、次のような結果が出ています。
左側の結果を見ると、「大変興味がある」「少しは気になる」を合わせると、どの年齢層でも70%を超えており、高い数値になっています。
しかし、右側の結果を見ると、「継続的に終活している」「過去に終活をしたことがある」を合わせると、70歳以上では60%を超えていますが、50代・60代では50%を下回り、年齢が低いほど、実際には行動できていないことが分かります。
また、終活に取り組めていない人の理由を調べると、次のような結果が出ました。
終活という分野が幅広く、「何から手を付ければよいか分からない」という方が多いようです。
また、「まだ起きていないことへの危機感が無い」という理由で、後回しにされがちです。
健康で元気なうちに始めることが大切ですが、なかなかきっかけが掴めないのが現状です。
★終活開始のタイミングを知りたい方はこちらをご覧下さい
→ 終活はいつから始めるべきなのか?開始タイミングと年齢について
エンディングノートに取り組んでいる人の割合は?
終活の第一歩として取り組むことが多い「エンディングノート」。
その認知度と取組み状況に関しても調査結果が公表されています。
エンディングノートの認知度は全体で80%を超えており、高い数値になっています。
しかし、実際にエンディングノートを所有している人の割合は、最も高くても60代の20.5%となっています。
やはり、実際に取組みをしている人は、エンディングノートに限ってみても低い結果となっています。
★エンディングノートを詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい
→ エンディングノートの目的と内容について
終活を行う意味は?
終活に関する調査結果から分かるように、終活という言葉を知っていても、実際に行動できている人は少数にとどまっています。
しかし、終活を行うことには大きなメリットがあります。
メリットとしては次の2つが挙げられます。
家族への負担をなくす
終活には葬儀やお墓、生前整理など、多くの事柄が含まれています。
生前にこれらに対する準備がなされていない場合、遺された家族が担う事になります。
しかし、家族は家族の生活があり、特に子育てや介護を担っている家族にとっては毎日が大変忙しいことでしょう。
また、遺産相続の手続きや協議など、不慣れな手続きに多大な労力を費やすことになります。
そのため、家族にとって、亡くなった方の死後の各種手続きは経済的、精神的、肉体的に大きな負担となります。
大切な家族が困らないためにも、事前の準備はとても重要になっています。
人生をより良く生きる
終活が済み、自分が亡くなった後の事について不安がなくなれば、今後の人生を楽しむ事に集
中できます。
終活を行う中では、これまでの人生の振り返りを行う時間を作ることもお勧めしています。
若い時は仕事に家事・育児と忙しく、ゆっくりと自分と向き合うことができない人が多いことでしょう。
様々なことから解放され、自由な時間ができたタイミングで自分の人生を振り返ることで、今までやりたかったのにやれなかったことが出てくるかもしれません。
また、新たな一面が見え、新たな目標に向けて第二の人生を歩み出す方もみえます。
人生を最後まで安心して、生き生きと前向きに過ごすために、終活は非常に意味のある活動であると感じています。
まとめ
今後ますます高齢化が進み、家族の形も変わってきた現代において、終活が果たす役割はさらに大きいものになります。
自分のため、家族や大切な方のために、ご自身が健康なうちに早めの取組みをオススメします。
ご自身で終活を進める上でお困りの際は、Good Endingにご相談ください。
終活の各分野の専門家が、ご相談者様のお悩みを解決致します。
是非お気軽にお問合せください。