(本記事作成日:2021年11月24日)

ライフスタイルが多様化する中で、人生の締めくくりも自分らしいものをと希望し生前予約を考える方が増えています。生前予約とは自分の希望を事前に明確にし伝えておく、言わば『お葬式のセルフプロデュース』です。

本日の記事はお葬式の生前予約をするにあたり、その方法や気をつけておきたい事についてお伝えしていきます。

★本日の記事がおすすめな方
・ご自分の葬儀内容への希望がある方
・葬儀費用を明確にしておきたい方
・家族や親族の負担を減らしたい方

◉生前予約について詳しくお知りになりたい方は、こちらの記事もご覧ください。
お葬式の生前予約って必要?!
元気なうちに葬儀を考えておくべき理由

生前予約の方法について

具体的にどのように生前予約を進めていけば良いのか、その手順をご紹介していきます。

葬儀社をみつけましょう

まず葬儀社を見つけなくてはなりません。
お住まいの地域にもよりますが、葬儀社の選択肢は多く何を基準に選んだら良いのか迷われるかもしれません。

生前予約の場合、特に大切になってくるのは信頼できる葬儀社かどうかです。

ご友人からのご紹介や実際に参列した際の経験、口コミなど選択肢は様々ですが、大手で有名だからと言って良い葬儀社とも限りません。葬儀社を紹介する第三者機関もありますが、どのような基準で紹介しているのか、その機関が信頼できるかどうかを判断する必要があります。  

最近はインターネット上で定額プランで葬儀の依頼を受けている葬儀社などもありますが、こうしたサービスにも信用に足りうるだけの会社かどうかを見極める事が重要です。

葬儀社を選ぶにあたってのいくつかのポイント

①立地
まず故人や喪主の自宅から近く、親戚の方が集まりやすい場所である事がおすすめです。自宅から遠いと事前の打ち合わせや葬儀の際にも準備がしづらく、葬儀の執り行いに影響が出る事も考えられます。また公共交通機関が発達している等、分かりやすい場所にあると参列者が集まりやすいこともあります。お車で来られる方のためにも、駐車場があることも大切なポイントです。

②葬儀場の特色
参列者が多く大きな葬儀に向いているところ、小規模な家族葬に向いているところ、家族が落ち着いて過ごせる控室があるか等葬儀場により、得意・不得意はあります。どんなお葬式にしたいか、何を重視するかによって最適なホールを見つけましょう。

スタッフの対応や人柄
丁寧で分かりやすい説明、希望にあった提案をしてくれる葬儀社が理想的です。
 ・明細のはっきりとした見積もりを出し、利益の少ない葬儀を希望しても丁寧に対応してくれる
 ・希望を良く聞き提案をしてくれ、利益重視のプランなどを勧めたりしない。
 ・無理に契約を迫ったり、急がしたりしない。

良い葬儀社の選び方のポイントは様々な観点がありますが、実際に準備から葬儀当日まで葬儀担当者と密に接することになるのはご遺族です。可能な限り、実際に葬儀社を訪れご自分の目で葬儀場や葬儀社の雰囲気、スタッフの印象などを確認しましょう。

故人の想いを大切にしながら、トラブルなくスムーズに葬儀が進められるように葬儀場を選んでおくことは、終活の大切な項目のひとつとなりそうです。

葬儀場へ希望を伝え、打ち合わせを進めます

葬儀会社が決まったら、具体的な内容について打ち合わせを行います。葬儀のプランを選び、希望もしっかりと伝えていきましょう。

葬儀の打ち合わせで決める主な内容

 ◇葬儀プラン
 ・寝台車や霊柩車について
 ・祭壇や棺、花のグレード
 ・遺影の準備
 ・精進落としの料理のグレード
 ・返礼品について など
 ◇宗教や宗派の確認
 ◇喪主は誰が務めるのか
 ◇参列者について
 ◇予算と総費用

などについてです。
その他にも葬儀中に流してほしい音楽が映像がある、自分の好物を参列者に味わってもらいたい、白装束ではなくお気に入りの服を着たい、趣味などを紹介したいなど、希望はまず何でも葬儀社に相談をしてみましょう。

大切にしたいのは、葬儀社の意見や提案に流される事なく、悔いのないよう自分の希望を優先させることです。 ただし、自分一人で葬儀の準備を進めるとご遺族が後から知り、内容を変更をしてしまう可能性があります。打ち合わせを行う際は、できるだけご家族とご一緒に進めるのが安心です。

葬儀の内容が決まったら、見積もりを出してもらいましょう。

契約をし、予約金を支払います

実際に生前予約を取る段階までの契約を行う場合、葬儀社の会員になる必要が発生する場合も多くあります。見積程度であれば会員になる必要はない葬儀社もありますが、その場合実際にご遺族が葬儀を手配した際と金額に差異が発生する事もありますので、注意が必要です。

生前予約の料金の支払い方法やタイミングは、葬儀社によって異なります。予約金(申込金)だけの場合もあれば、葬儀費用全てを生前予約の時点で支払うこともあります。

また支払い方法の一つとして、葬儀を終えた後にお香典で支払う形での後払いの形態を取る方法もありますが、その方法では自分が関与できないだけに、不安が残ることもあります。

費用は葬儀後に支払う契約だったものの、口座が凍結されているという事態もありますので、それぞれの支払い方法のメリットとデメリットを考慮し、料金の支払い方法やタイミングについても打ち合わせの時点ではっきりとさせておくことが重要です。

予約金などを支払ったら、葬儀の生前予約は完了です。可能な限り、ご家族と一緒に進めるか、直接その内容を伝えておきましょう。念のため、遺言書やエンディングノートに、葬儀の生前予約の内容や希望、支払い方法などについてを書いておけると安心です。

生前予約を行う際の注意点「時間の流れの中で事情が変わる可能性」

生前予約とは、元気なうちに葬儀の内容を決めておくもので、もちろん日付を決めることはありません。そのため、時間の流れとともに、社会情勢が変わったり、自分自身にも思わぬ事態が発生したりすることがあります。

たとえば、葬儀の生前予約をしてから数十年後に亡くなったなど、時間が経過した中で葬儀社の経営状況が悪化し、最悪の場合には倒産していたということも考えられます。また、喪主にと考えていた方が先に亡くなることもあり得ます。

また、ご自身の葬儀への希望も時間とともに変わることも考えらます。

万が一のことを考えて、生前予約の契約後でも葬儀の内容変更や解約ができる葬儀社やプランを選んでおくことをおすすめします。

また葬儀会社の倒産などによる金銭的リスクの予防法としては、葬儀費用信託があります。葬儀費用信託とは、葬儀費用を弁護士や金融機関に預けておけるサービスのことで、葬儀社と提携している信託も多く、契約者の訃報が届くと同時に葬儀社への支払いの手続きが行われます。
血縁者がすでに周りにいないため不安がある場合や葬儀社の経営状態に左右されないことなどが、葬儀費用信託のメリットです。葬儀信託を利用できるかも、葬儀社選びの基準になるかもしれません。

まとめ

・葬儀社を選ぶときには、自分や家族の希望を安心して任せられる信頼のできる会社を見つけること
・葬儀の内容は、葬儀社などに流されることなくできる限り自分の希望を伝えること
・時の流れによって起こりうる様々な変化も考慮し、最適な支払い方法やプランを選択すること

生前予約の最大のメリットは、突然の不幸の際にも負担を減らし慌てずに、故人やご遺族にとって希望に沿った葬儀を行えることです。葬儀が終わった後に「ああすればよかった」というご遺族の後悔をなくし、故人も安心して最期を迎えることができます。

終活の一つとして、ぜひ生前予約についてもご検討ください。

生前予約や葬儀についてなど、終活全般に関して疑問・お悩みのある方は、名古屋市熱田区にある合同会社SBNに一度ご相談下さい。
初回無料でご利用いただけます。
親切丁寧に対応させて頂きます。

参考
いい葬儀 https://www.e-sogi.com/
葬祭サービスエテルノ https://www.eterno.jp/
くらしの友 https://www.kurashinotomo.jp/sougi/