終活という言葉が世に出てから10年以上が経過しました。
週刊誌でこの言葉が使われたことがきっかけでしたが、今では様々なメディアで取り上げられ、映画や漫画のテーマとなるなど、年々関心が高まってきています。
また、終活を実践している芸能人も多く、ご自身でエンディングノートをプロデュースするなど、様々な取り組みがなされています。
今回は、終活が流行した背景や、オススメの終活方法についてお伝えします。
「終活」が初めて使われたのはいつ?
「終活」という言葉が最初に登場したのは2009年のことです。
週刊朝日の連載記事「現代終活事情」で使われたのが最初だとされています。
また、2012年に流通ジャーナリストの金子哲雄さんが41歳の若さで亡くなった際、金子さんの万全な「終活」が話題となりました。
金子さんは病死されましたが、生前に葬儀や墓の準備などを完全に終えられていました。
これらを背景に「終活」という言葉が世に広まり、2012年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされ、さらに多くの人に知られるようになりました。
終活流行の背景
終活が普及した背景としては、以下のような社会情勢が関わってきています。
高齢化
厚生労働省の発表により、2020年の日本人の平均寿命が女性が87.74歳、男性が81.64歳となり、過去最高を更新したことが伝えられました。
過去最高を更新するのは女性が8年連続、男性が9年連続となり、医療技術の発達や健康意識の高まりにより今後も上昇を続けることが予想されます。
また、国内の100歳以上の高齢者は「老人の日」の2020年9月15日時点で8万450人と、初めて8万人を超えました。
これは前年同時期から9176人増え、1971年(339人)以来、50年連続で過去最多を更新となります。
高齢化に伴い、介護のリスクや病気・ケガのリスクも高まります。
予め様々なことに準備をしておかないと、ご自身だけでなく、家族にも迷惑をかけることになります。
核家族化
従来であれば、代々同じ家に住み続けることが当たり前でしたが、現在では親と子が別々に住むことが増えてきています。
一度家を出てしまうと、めったに顔を合わせることが無くなり、連絡も忘れてしまい、お互いの状況が分からない、という状況も珍しくありません。
いざというときに子供に頼ろうとしても、親の情報が何もわからなければ対応に困ってしまいます。
家族のためにも、終活をして情報を整理しておくことは重要です。
おひとりさまの増加
単身世帯(おひとりさま)の増加も、終活が広まった背景の一つです。
総務省の統計では、2015年の65歳以上の単身世帯は約592万世帯となっています。
2000年の65歳以上の単身世帯が約303万世帯なので、15年の間に約2倍に増加したことが分かります(内閣府「令和元年高齢社会白書(全体版)」)。
おひとりさまの場合、様々なリスクがつきまといます。
事前に準備しておかないと、いざというときに頼る先がなくなり、慌ててしまいます。
★おひとりさまの老後リスクに関する詳しい記事はこちら
→ ”おひとりさま”の終活を考える! 老後のリスクや不安を解消するには?
終活の具体的方法
終活でやるべきこととして挙げられる主な項目は以下の8つです。
- エンディングノート
- 生前整理
- 葬儀・お墓の準備
- 財産整理
- 医療・介護の希望
- 遺言書作成
- 不要なサービスの解約
- デジタル終活
これらを一度に行おうとしても難しく負担になってしまうため、関心のあるものやすぐに対応しておきたいと考える項目から始めてみましょう。
★終活でやるべき8項目について詳しい記事はこちら
→ 終活やることリスト!これをやれば安心な8項目と挫折しない方法をご紹介
オススメの終活方法
どれから手を付けてよいか分からない方は、まずはエンディングノートを作成してみましょう。
エンディングノートには、自分の様々な情報を整理するほか、医療・介護への希望や、家族へのメッセージ、思い出の写真など、書き留めておきたいこと、残しておきたいことを何でも書くことができます。
エンディングノートを書く中で、ご自身の現在の状況が整理されてきます。
次にやるべきことが見えてくるきっかけにもなるのでオススメです。
★エンディングノートについて詳しい記事はこちら
→ エンディングノートの目的と内容について
まとめ
- 「終活」という言葉は2009年、週刊朝日の連載記事「現代終活事情」で初めて使われた。
- 終活が広まった背景には、高齢化・核家族化・おひとりさまの増加がある。
- 終活でやるべき項目は8つある。
- 何から手を付けて良いか分からなければ、エンディングノート作成がオススメ。
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